「プロとして一般会員との差を見せつけて、サクッと勝ちますよ」心直、山川敏弘戦で示す“プロとアマの差”「REDバンタム級のベルトを獲りたい」
9月5日(土)開催の「REMY presents KNOCK OUT.68 ~KNOCKIN' on the WORLD~」で、心直が山川敏弘と[KNOCK OUT-REDバンタム級/3分3R]で対戦する。5月の石川直樹戦でKNOCK OUTに復帰し、勝利を挙げた心直。しかし本人は、その試合について「思ったよりも自分ができなくて、ちょっとガッカリした」と振り返る。それでも、約3年ぶりとなったムエタイルール、REDルールの感覚を取り戻し、再びKNOCK OUTのリングで戦う意味を見つけた。そしてその先にあるタイトル戦線まで見据えた、心直の現在地を聞いた。
「もっとやれるはずだった」KNOCK OUT復帰戦を振り返る
──5月の石川直樹戦でKNOCK OUTに復帰して勝利しましたが、今、あの試合を振り返ると?
心直 思ったよりも自分ができなくて、ちょっとガッカリした感じでしたね。石川選手のことをナメてたわけじゃないですけど、何回も練習したことある間柄で、ぶっちゃけ倒せるかなと思っていたところもあったんですけど、それは向こうも思ってたことだろうし。まあ、ちょっと噛み合わなかったなと思うし、ガッカリしたというのが一番デカいですね。
──もっとやれるはずだった?
心直 そうですね。練習とかも手応えがあったし、ムエタイルール、REDルールが約3年ぶりと久々で、やっぱり感覚がちょっと違ったなというのもありました。
──オープンフィンガーグローブ(OFG)とKNOCKTAGONはどうでしたか?
心直 OFGは1回だけ、Krushで悠斗選手とやった時(2025年6月)に経験があったし、八角形リングも1回だけ、パンクラスのリングに上がったことがあって、その時がケージだったんですよ。OFGは別に嫌いじゃないし、たぶん不得意でもないと思うんですよ。ゆえにけっこうやりやすかったなというのはあるんですけど、向こうも首相撲が強い選手だったので、首相撲はやりやすいのかなと思いました。
──どちらにもメリットはあったと。
心直 でも、世界的に見てもやっぱ今、OFGが主流じゃないですか。だから、日本でやらせてくれるんだったら、これからもやっていきたいなとは思いますね。あと八角形は、別に好きでも嫌いでもなくて。自分が捕まることはないなって感じでしたね。リングだったらもっとグチャグチャになってたかなと思うんですけど、八角形だったからこそ、1Rも空間を広く使えて、やりやすさはありました。これが、自分みたいにヒットアンドアウェイがうまい選手とやった時に、ちょっと難しそうだなとは思いますけど。
──心直選手が相手を捕まえなきゃいけない立場の時ということですか。
心直 はい、そういう場面になった時にめんどくさいなと。KNOCK OUTのリングで、チョコチョコチョコって当ててバーって逃げるみたいなスタイルでやっても、面白くないじゃないですか。だから僕も、やっぱり最後は倒しに行ったし。
──そうでしたね。
心直 ポイントでは有利かなと思ってたんですよ。KNOCK OUTの判定基準で言ったら、ダメージは与えてたし。それでも最後に行ったのは、やっぱりKNOCK OUTのリングというのもあったので、最後はちょっと倒したかったなというのがあって。
「まだやってていいよ」と言ってくれたのかな
──KNOCK OUT復帰戦で勝利して、自身としても連敗脱出でもあったと思います。この先に向けて掴めたものもあったのでは?
心直 まあ勝てて素直にうれしかったですね。Krushでの最後の試合で、今、Krushの王座決定トーナメントで決勝まで残っている大平龍君とやったんですよ(2025年11月)。そこで負けて、「あれに負けるか……」っていう、自分への失望感があって。正直な話、もうやめようと思ってたんですよ。というか自分の中では1回格闘技をやめてるんですけどね。
──そうなんですね。
心直 練習も1ヵ月以上行ってなかったですし。趣味が釣りなので、ずっと1人で釣りに行ったりして、海にいましたね。やっぱりどこかでジムのこと考えたり、「この先どうしようかな」って考えた時に……普通に働けないじゃないですか、正直。いや、分かんないですけど。
──働けないことはないと思いますけど(笑)。
心直 まあ、誰かの下について働くとかも好きじゃないし。
僕が好きな筋トレのYouTuberで、山澤礼明さんっていう人がいるんですよ。登録者数も100万人くらいいる人で。その人が言ってた言葉で、「自分の得意はやればいいけど、不得意は人に任せたほうがいい」というのがあって。お金を稼いでるから言えるっていうのもあるんですけど、でも、それを言えるのはカッコいいなと思って。僕もそうなりたいと思うんですよね。じゃあ何が一番得意かってなったら、やっぱ子どものときからやってる格闘技だなと。それで最後に心残りがあるとしたら、ムエタイのベルトを巻いてないなと。巻いてはいたんですけど、勝ち上がって獲ったわけじゃないし。ちゃんと実力で登り切ってベルトを巻きたいなと思ったので、キャリアの最後でもう一絞りするなら、KNOCK OUTに出たいなと。
──なるほど。復帰戦では試合内容はともかく、手応えとして、ちょっと掴めるものはあったと。
心直 勝つには勝ったので、終わった時は素直にうれしかったですし、そこに向けては3か月しか時間がなかったんですよね。その3ヵ月で、ロムイーサンと首相撲を久々にずっとやって。もう朝も夜もずっと一緒にいて、ずっと首相撲やってましたよ。だからやっててよかったなっていうのもあるし、まだまだ格闘技の神様は俺を見捨ててなかったなっていうのもありました。「まだやってていいよ」って言ってくれたのかなって。
K-1 GROUPで知った「トップ選手との意識の違い」
──そう思うと、K-1 GROUP参戦で得たものって何でしたか?
心直 まず、トップ選手と触れ合う機会がダントツに増えました。KNOCK OUTに出ていた時は、団体のトップ選手って言ってもそんなに親密になるようなタイプの人はいなかったというか、「たぶん僕のことを嫌いなんだろうな」っていう選手しかいなかったんで。最近はぱんちゃん璃奈とか仲いいんですけど。K-1 GROUPに行ってからは、玖村将史選手が、僕の中では一番、格闘技キャリアに影響を与えたかなっていうのがありますね。普通にご飯食べたり、練習したり、一緒にお酒の席を囲んだりしたことも多くて。彼と話していると、やっぱり意識していることが全然違かったなと思ったんですよね。僕がKNOCK OUTにいた時の周りの選手って、僕と同じレベルぐらいか、それ以下の選手しかいなかったんですけど、玖村選手みたいなトップ選手の話をまじまじと聞いていると、お酒が入ってるとはいえ、すごいんですよ、意識が全然違うというか。普段から節制してるし、練習の切り替えもすごいし。そういうのは、K-1 GROUPに行かなきゃ味わえなかったですね。
──実際、以前にKNOCK OUTに参戦していた頃の終盤に上がり始めた知名度を、確固たるものにしましたよね。
心直 そうですね。僕がK-1でやりたかったことの1つには、まず知名度が絶対必要だったんですよ。本当にKrushのプロデューサーになって、K-1を大改革したいと思っていたので。
──あれは本気だったんですね!
心直 本気です。本気で大改革したいと思ってたんですよ。まあ今、僕はKNOCK OUTの選手だからもういいんですけど、その点に関しては本気でしたね。
──KNOCK OUTのプロデューサーにはならなくていいんですか?
心直 そのモチベーションは、正直ないですね(笑)。ただ、戻ってくるまでKNOCK OUTはあんまり見てなかったんですけど、今はいろんな選手が入ってきてて、僕もそれの流れに乗ってるうちの1人ですけど、もともとはREBELSからの生え抜きみたいな感じでやってたので、今のKNOCK OUTには若干、危機感をみんなに持ってほしいなっていうのはありますけどね。
「KNOCK OUTの選手は、もっとインパクトを残すべき」
──というと?
心直 今度、僕が出る9月大会は特にそうですけど、チャド・コリンズとかゴンナパー・ウィラサクレックとか、他にも海外の強い選手をいっぱい呼んでるじゃないですか。それで来るお客さんって、KNOCK OUTを見に来てるのかっていったら、そうじゃないんですよ。要するに、「渋谷のクラブにジャスティン・ビーバーが来るからみんなで見に行こう」みたいな、そういうノリなんですよね。じゃあ、その渋谷のクラブにまた後日も人が集まるかっていうと、集まらないと思うんですよ。
──まあ、それはそうでしょうね。
心直 そういう意味で、KNOCK OUTは入口は作ってくれているので、そこでキャラクターを発揮して目立つとか、知名度やインパクトが上がることをしないと、残れないですよね。何でもいいんですよ。試合でインパクトを残してもいいし、会見でもSNSでも何でもいいから、とにかくKNOCK OUTの選手は、もっとインパクトを残すべきだと、僕は思います。そういう意味で危機感は持ってます。
「マスができない一般会員」山川敏弘をどう見る?
──というところで、今回は山川敏弘選手との試合ですが、相手の印象は?
心直 個人的にキライとかでもないし、悪く言いたいとかもないんですけど……試合映像は何試合か見ました。印象は……ぶっちゃけていいですか?
──……どうぞ。
心直 「マスができない一般会員」ですよね。
──ひどい!
心直 だから言いたくないんですよ、別に。悪く言いたくないんです。キライじゃないから。別に好きでもないですけど、特別キライな感情はないんですけど、でも印象を聞かれたら……「マスができない一般会員」かなとしか。
──結局、言うんじゃないですか(笑)。
心直 印象はそれしかないですからね。
──でも、心直選手が出たのと同じ5月大会では蒔・センチャイジム選手をKOしてましたよね。
心直 だって、蒔ですよ。いや僕、蒔の試合は見たことなかったんですけど……彼は二冠王みたいに言ってますけど、いや、自主興行のチャンピオンやん、って。そんなのを高らかに掲げて「俺は日本チャンピオンだ」って、ダサすぎるっすよね。山川はその蒔にKOで勝ってますけど、そりゃそうでしょって。だって蒔って、まだ子どもですよ?
──いや、子どもじゃないですよ(笑)。
心直 子どもですよ! キッズ会員ですよ。キッズ会員と、マスができない大人の会員と当たったら、そりゃ大人が倒すでしょって。だから一般会員同士の試合なんですよ。
──何でそんなに、全方向にケンカを売りに行ってるんですか(笑)。
心直 いや、別にケンカ売ってないですよ。だって俺は、石川直樹に勝ってるんですよ? 石川直樹は山川にも勝ってるじゃないですか、何年か前に。それに、蒔にも勝ってるじゃないですか、2回も。それで何で、俺が山川とやらなきゃいけないんですか?
──山川選手は直近でKO勝利してますし、流れ的にはそんなに不思議なことではないと思いますが。
心直 ホントっすか! 僕はマジで、山川と当たるなんて考えてもいなかったんで。「この選手と、オファー来たんだ!」みたいな。まず「誰?」から始まったんで、ホントに。そしたら、同じ日に出てたみたいだったんで映像を見たら、一般会員同士が争ってるから、「何だこれ?」みたいな。
──では、特に警戒しなきゃいけないところもない?
心直 そうっすね、あんまりないかな。ナメてるわけじゃないっすよ。そこは勘違いしてほしくないんですけど、ナメてるわけじゃないんです。だって僕も、一般会員とマスやればパンチをもらうこともあるし、蹴りをもらうことだって、もちろんあります。それが3分3Rやるわけですから、どこかでパンチをもらう場面も来るだろうし。そうですね、山川の「ヘタ強さ」には警戒したい、っていうぐらいですかね。
「サクッと勝ちたい」その先にあるREDバンタム級のベルト
──では、そんな相手に対して、どういう試合にして、どう勝ちたいと思っていますか?
心直 考えられるパターン的には、僕は前回、首相撲でやられたみたいな印象があるじゃないですか。
──確かに。
心直 だから相手が首相撲で来ても、俺は別に構わないし。前回も言いましたけどね。別にどの場面においても、負けることはないので。サクッと倒したいですね。KOしたいとかよりも、サクッと勝ちたいです。「このレベルじゃないよ」っていうところを見せたいですね。プロらしいところ、一般会員とプロの差を見せようかなと。
──そうですか。
心直 キライじゃないですよ、ホントに。はい。何回も言いますけど、特別キライな感じじゃないです。
──キライでもなくて、そこまで言えるのは逆にすごくないですか(笑)。キライではないけど、ボロクソに言う、みたいな。
心直 ボロクソに言ってますかね?
──ボロクソに言ってると思います。
心直 事実じゃないですか。みんな思ってるし。みんな思ってるだけで、口に出してないんですよ。それを僕が言ってるだけなんで。
──まあいいですけど(笑)、サクッと勝って、その先は?
心直 その先は、年末じゃないですかね。出たいですよね。せっかくKNOCK OUTが代々木第二大会をやるんだったら、やれるだろっていう感じです。
──そのあたりでタイトルに絡むような試合をしたい?
心直 そうですね。石川直樹に勝って、次は山川に勝って、じゃあ次は蒔とやってくださいって言われても、ふざけるなって話じゃないですか。タイトルに絡んでいきたいですね。
──ここで2連勝したら、しっかり実力で勝ってるということを証明できますしね。
心直 ああ、それが言いたかったんですよ。実力でここまで来たよっていうことを言いたいですね。そして、3年前に取りこぼしてるREDバンタム級のベルト。忘れ物じゃないですけど、獲りたいですね。
──当面、BLACKは考えてないんですか?
心直 BLACKは……一輝が復活しましたからね。彼はどう考えてるんですかね、逆に。
──もしかしたら、そこは心直選手のアピール次第というところもあるかもしれません。
心直 まあ、ファンが望むなら、というところじゃないですか。そのカードをやれば絶対に盛り上がる自信はあるんで。KNOCK OUTが一番盛り上がるカードじゃないですか、それって。どのタイミングでそのカードを切るかっていうところですよね。
そこは山口さんのセンスにかかってると思うので、任せます。別に僕は準備できてますよ。
──やる用意はあると。
心直 一輝とは仲いいですけどね。でも、それとこれはまた別なので。それで言ったら、俺は石川さんとも仲いいし。タイミングですね、マジで。
「前座の中で一番面白い試合をします」
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
心直 これもイヤミったらしくなっちゃいますけど、この試合はあくまで前座なんで。前座は前座らしく、盛り上げられるような試合を心がけて、KNOCKTAGONにはそういう自信を持って上がりたいと思います。俺ならできるぞと。
とにかく、前座の中で一番面白い試合をします。
──分かりました。ありがとうございました!
PROFILE
心直
所属:REON Fighting Sports GYM
生年月日:2001年5月26日
出身地:埼玉県草加市
身長:164cm
戦績:27戦10勝(2KO)15敗2分
第2代KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王者
REMY presents KNOCK OUT.68 ~KNOCKIN' on the WORLD~
開催日時:2026年09月05日(土)
開場: 12:30
開始: 13:00
開催場所:横浜武道館
https://knockoutkb.com/events/remy_presents_knock_out68_knockin_on_the_world

