「YouTubeの配信でも伝わる荒々しさを見せて、倒します!」
11・8「KNOCK OUT vs Kun Khmer 2025」の[【副将戦】KNOCK OUT-REDフェザー級/3分3R・延長1R]でミル・ブン・ティエンと対戦する古村光。今年はONEで連勝したものの、直近の他団体の試合では敗れてしまった古村だが、その頭にあるのは4月のカンボジアでの敗戦のリベンジ。今回、この試合に彼が抱いている思いとは?
──KNOCK OUTの大会に出場するのは昨年末以来になりますね。直近の試合は10月のシュートボクシングでした。タイ人相手に結果は残念でしたが、その試合を振り返ると?
古村 今年、それまでの2試合はONEで、オープンフィンガーグローブ(OFG)でやっていて、OFGにちょっと慣れてしまっていたところがあって。ボクシンググローブに変わった途端、だいぶ違うなと思って、そこでちょっとリズムが崩れちゃったなというのは、すごくありました。
──普段の練習はボクシンググローブではやっていないんですか?
古村 いや、今はもうずっとOFGでやってますね。KNOCK OUTのREDも全部OFGになったこともあって。久しぶりにボクシンググローブでやってみたらだいぶ感触が違ったので、そこはちょっと「やらかしたな」という感じですね。
──そして今回は、KNOCK OUTへの出場ではありますが、常葉でvsクンクメール対抗戦ということになりました。
古村 本当に「まさかの」ですよね(笑)。僕の中では、4月に現地でクンクメールに負けているので、その借りをこんなに早く返せるとは思ってなくて。「おお、来たか!」って感じです。
──今回はミル・ブン・ティエン選手との対戦ですが、印象は?
古村 映像を少し見たんですが、本当に「カンボジア人!」って感じですよね。ガンガン詰めてきて、飛びヒザして、みたいな。この前日本にも来たムン・メイキアみたいで、荒々しい感じですね。
──自分としては、どう戦いたいと思っていますか?
古村 正面から打ち合っちゃうと、それこそ相手に波に乗られてしまうと思うので、立ち位置をずらしたりしながら、相手が戦いにくいところで打ち合っていきたいなと思います。
──打ち合うのは打ち合うが、真っ正面からの勝負は避けたい?
古村 はい。僕が有利な立ち位置で戦っていきたいなと思います。
──それは、前回の対クンクメール戦を経ての反省を踏まえての部分がありますか?
古村 メチャクチャありますね。あの時はやっぱり正面で戦っちゃって、うまく相手のリズムにどんどん乗せられた感じでした。自分も前には出てたんですけど、うまく自分の技を当てられずに終わっちゃったなというのがあるので。今回は自分がどんどん当てていかないとなと思ってます。
──4月のカンボジアでの試合は、序盤はよかったと思うんですが。
古村 そうですね。最初はよかったんですけど、場内の歓声もすごくて、セコンドの声が聞こえないまま動いちゃってたので、そこで呑まれちゃった感じがありました。そこがちょっと足りなかったなというのはありますね。
──今回は試合をする環境もかなり違いますね。
古村 はい。前回はアウェーだったので、今回は相手をアウェーにしてやろうかなと。会場の雰囲気とかもすごく大事だと思うので。
──最終的にはどう勝ちたいですか?
古村 もちろん、1RKOを目指して倒しに行きたいです。OFGだし、KNOCK OUTのリングなので、倒さないと面白くないと思うので。YouTube 配信で見る人がほとんどだと思うんですけど、映像でも伝わるほどの荒々しさを見せて、画面越しに興奮を与えたいなと思います。
──勝ってまた波に乗りたいと。
古村 そうですね。ONEで連勝できていたのはよかったんですけど、この前のシュートボクシングでちょっと塩試合をしちゃったので、ここでまた「古村はやっぱりKOするな」というのを見せたいなと思っています。
──流れといえば、お兄さんの古村匡平選手が、10月の久井大夢戦では壮絶な逆転負けでした。その流れを断ちたいという気持ちもある?
古村 兄貴の試合はセコンドにもついていて、本当に間近で見ていたので、ショックもあり、悔しさもありみたいな感じで、その後の練習にもけっこう響いたといえば響いて。最初は、自分もちょっと暗くなってた部分もあったんですよ。でもそこから「ふざけんなよ」と思って。「俺ら兄弟が負けたまんまで終わるわけねえだろ」と。それでまた火がついてガンガン練習できているので、「古村がまた帰ってきたな」というところを見せるためにも、自分が倒さないといけないなと思いますね。
──その先には12月30日の代々木第二大会もありますしね。今目指しているのはREDフェザー級王座ですか?
古村 はい。小笠原瑛作さんがずっと持ち続けたベルトをとりあえず返上という形になったんですけど、その後に誰が続くのかとなったら、自分しかいないと思うんですよ。僕は本当にトライアウトの時からKNOCK OUTに拾ってもらって、そこからKNOCK OUTで育ってきた選手なので、そのKNOCK OUTをずっと引っ張ってきた瑛作さんのベルトは絶対自分が獲らないといけないなという自負があります。そこは必ず僕が獲りますという、宣言をここでしておきたいなと思っています。
──そこに進むためにも、ここはクリアしなきゃですね。
古村 本当に。ここを倒さないと、それこそ「お前、何だよ。話になんねえよ」という感じになると思うので、ここはしっかりクリアして、タイトル戦につなげられればいいなと思っています。
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
古村 僕はKNOCK OUTではOFGで試合するのが初めてなんですよね。なので、OFGでの決定力を見てほしいですね。「古村、ちょっと変わったな」というところを見せるかもしれないので、そこにもちょっと注目してもらえればと思います。
──「かも」でいいですか?
古村 大丈夫です(笑)。今は試行錯誤というか、ちょっと自分のスタイルを模索している途中なので。でも最低限、どんな試合展開でも必ず勝つというのを自分のテーマにしているので、絶対勝ちます。
──分かりました。ありがとうございました!

