「大将として、カンボジアにも自分の存在を示すような試合をするので、任せてください!」
11・8「KNOCK OUT vs Kun Khmer 2025」の[【大将戦】KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級/3分3R・延長1R]でサン・ラデットと対戦する森岡悠樹。現在ドローを挟んで6連勝中で4連続KO中、REDとBLACKの2冠も獲得とものすごい勢いで対抗戦の大将を任された森岡は、どんな試合を見せようとしているのか?
──9月の福田拓海戦では勝利してBLACK王座も獲得。REDとBLACKの同時2冠王、おめでとうございます! 福田戦、改めて振り返ると?
森岡 ダウンを一つもらってしまったのは本当に反省しなきゃいけないところだなと思ってますけど、自分のやりたいことがやれた試合でもありましたし、試合もしっかり盛り上がったので、そこはよかったかなと思っています。
──実際、2本のベルトを手にしていかがですか?
森岡 まだちゃんと実感がないと言ったらアレですけど……やっぱり次の試合が近くなるにつれて、負けちゃいけないというプレッシャーはひしひしと感じてますね。

──現時点では他団体も含めてベルトを3本持っていて、しかもKICKBOXING JAPAN CUPトーナメントの優勝もあって。そちらももっと評価してほしいという気持ちもあるのでは?
森岡 そうなんですよね、普通にベルトを獲るよりすごいことをやってるはずなんですけど(笑)。何団体ものチャンピオンクラスが8人いてのトーナメントなので。
──まあ、そこからトントン拍子に2冠を獲って、どんどん次に進んでしまったというのはありますよね。そして今回はvsクンクメール対抗戦の大将ですよ。
森岡 はい。自分がこのKNOCK OUTチームの大将になる時が来るとはっていう感じです(笑)。
──最近では去年の11月と今年の4月にカンボジアで対抗戦をやっていますが、大将は久井大夢選手と重森陽太選手です。そこに並ぶ肩書は今持っているということで。
森岡 肩書は立派なんですけど、自分が本当にトップにいるという実感がまだ湧いてないので。
──この対抗戦で、そこを証明しなきゃというのはあるんじゃないですか?
森岡 はい、それはすごく思っています。クンクメールの強い相手に勝ち切って、実力がしっかりあるんだというところを証明したいなと思います。
──今回、最初にクンクメールとの対抗戦出場を聞いた時はどう感じましたか?
森岡 クンクメールの選手とはずっとやりたいと思ってたんです。自分とは間違いなく噛み合うんだろうなと思ってたので。だからオファーをもらってすぐ、受けさせてもらったし、すごく楽しみです。そこから相手選手の戦績も聞いて、今まで聞いたこともないような戦績で。ここをしっかり勝ち切れば、本当にKNOCK OUT王者として箔がつくというか、いい証明になるんじゃないかなと思います。
──確かに相手のサン・ラデット選手は95戦85勝(35KO)というものすごい戦績です。しかもムエタイよりもガンガン倒しにきますよね。
森岡 そうですね。本当に、体がどれだけ丈夫なんだろうなと思います。
──でも向こうは向こうで、「この選手、どれだけ倒し倒されなんだ!?」と思ってるんじゃないですか(笑)。
森岡 そう思います(笑)。だから今回も、まあ倒されたくはないですけど(笑)、クンクメール相手に真っ正面からぶつかるような試合を、自分が見せてやりたいですね。クンクメール勢に対して、「日本人にもこれだけ体が強くて気持ちが強い選手がいるんだ」というのを見せてやりたいです。
──そのラデット選手については、どういう印象ですか?
森岡 試合映像は1試合見させてもらったぐらいなんですけど、クンクメールらしくどんどん前に詰めてきて、首相撲でもどんどん優位に立ってという感じの選手でしたね。
──前に出てくる攻撃ももちろんですが、首相撲も警戒しないといけないと。
森岡 はい。向こうはヒジもどんどん振ってくると思うので、そこは注意しています。
──逆に森岡選手がやるべきことはいつもの試合と同じ?
森岡 そうですね。自分もいつも通りの試合でいこうかなと思っています。ただ、ヒジには本当に気をつけたいと思いますね。クンクメール選手のヒジは本当に体全部でぶつかってきながらヒジを振ってくるイメージが強くて、一発でももらったら危ないなと思うので、そこは注意したいです。その分、自分も振っていこうかなと思っています。
──今回は常葉で初の試合ですが、そこはいかがですか?
森岡 常葉には本当に、ずっと行ってみたかったんですよ。ただ、自分がそこで試合するとは、正直思ってなかったんですけど(笑)。正直、次は年末のビッグマッチだろうと思ってたら、まさかのという感じで。でも、ああいう新しい環境ですぐに試合を組んでくれるのもありがたいことなので、楽しみです。
──同時に八角形リング、「KNOCKTAGON」での試合になります。そこはどうですか?
森岡 あの八角形リングは8月に後楽園でやった時に会場で見ただけで、上がったことも全くないですからね。本当に上がってみないと分からないなというのはあるんですけど、大幅に変わるわけではないのかなと思っているので、そこまで特に意識はしていません。
──今は引き分けを挟んで6連勝中、そして4連続KO中ですよね。本当に誰が見ても、一番波に乗っている選手ですよね。その中での大将としてメインを張るということに責任感やプレッシャーも大きいと思いますが。
森岡 何だかんだで、自分はKNOCK OUTのメインも初めてなんですよ。今までずーっとセミだったので。初のメインがまさかの常葉なんですけど(笑)。トーナメント決勝戦とかタイトルマッチとかもずっとセミで、終わってから「メインにしとけばよかった」って言われてて。今回は5試合しかないですけど、やっぱりKNOCK OUTのメインなので。プレッシャーは全然ないですし、任せてくれって感じです。
──チームの勝敗で賞金100万円もかかってますしね。会見でも言われていましたが、勝ち越しが決まった状態で試合が回ってくるといいですが……。
森岡 でも、カンボジアから来る5選手は全員強いので、そう甘くもなさそうかなと(笑)。本当にどういう状況で自分に回ってくるのか、それはちょっとドキドキするなと思いますね。前の4人の結果は自分が動かせるものじゃないので。それに今回は日本に来てもらって、こちらがホームなので、何も言い訳できないですし、負けるわけにはいかないですからね。ただどんな結果になろうと、自分が最後、大将の自分がしっかり締めたいと思っています。
──勝ったら12月30日の代々木第二大会も出たいですか?
森岡 もちろん。それは先に山口代表にも「出してください」と言ってあるので。最初は、次は年末だろうと思って予定も空けてあったので、ここで勝って出たいと思います。
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
森岡 今回は特にYouTubeでライブ配信が行われて、KNOCK OUTファンだけじゃなくていつもよりもいろんな人に見られると思うし、日本のファンだけじゃなくてカンボジアの方にも森岡悠樹という存在をしっかり示せるように、「KNOCK OUTにこんな選手がいるんだぞ」というのをみんなに見せられるような試合をしたいと思います。
──分かりました。ありがとうございました!

